どの様な法制度が子供の利益に叶うのか、実証的な研究についての情報集積を行う

参議院 2019年11月28日 法務委員会 嘉田先生の質疑


小出民事局長より

・父母が離婚後も父母の双方が子供の養育に関わる事が、子供の利益の観点から重要

・どの様な法制度が子供の利益に叶うのかを多角的に検討する必要がある。

・様々な分野の実証的な研究についての情報集積

嘉田議員:

私の方、一貫して今回は、離婚後の子供、いわば、暮らしと生活水準を維持する為という事で、共同親権のお話しをさせて頂いておりますけれども、両親が離婚後に子供が別居している親と交流を持つ、まあ、面会交流、あるいはペアレンティングと言ってますけれども、この結果を心理学なり、あるいはさまざまな社会学的な所で調査をするというのはかなり難しいんです。

海外ではかなりあるんですけれども、日本の例ではあまりないんですけれども、実はありがたい事に小田切紀子さん達が大学生634名を対象にして、平成28年に論文を出しております。

ここでは離婚後の親子関係及び面会交流がスムーズで満足度が高い学生さんは親への信頼度が高く、そして自己肯定感も強く、また周囲の環境への適応度も高いと、さらに積極的な他者関係が出来ていると、いう様な結果もございますけれども、ここについての面会交流の心理学的な社会的な重要性などお伺いできたらと思います。

小出民事局長:

お答えいたします。あの、父母の離婚後の子の養育の在り方につきましては、あのー、今、委員ご指摘の面会交流に関する研究を含めまして、えー、国の内外において様々な観点からの研究がされているという事は承知しております。

法務省と致しましても一般論として、えー、

父母が離婚後も父母の双方が子供の養育に関わる事が、子供の利益の観点から重要であると考えている事はこれまでも何度も申し上げさせていただいてきた通りでございます。

あの、父母の離婚後の養育のあり方につきましては現在法務省の担当者も参加しております家族法研究会において議論されている状況でございますが、あのー、

委員ご指摘の面会交流の重要性、こういった点も踏まえまして、どの様な法制度が子供の利益に叶うのかを多角的に検討する必要があります。

その為の様々な分野の実証的な研究についての情報集積、こういった事を引き続き行ってまいりたいという風に考えております。

議長:嘉田由紀子君

嘉田議員:

ありがとうございます。

あの、研究会への期待というのは、もう、かなり、10回近く伺ったと思いますけれども、その中に、大変重要な分野ですので明示的に入れて頂きたいと思います。

さて、この面会交流と養育費ですけれども、2011年、平成23年、民法766条、ちょうど民主党政権さんの江田法務大臣がかなり前向きに民法改正して下さいまして、766条に、面会交流と養育費の支払いの重要性を入れて頂きました。

そしてこの後、766条改正で、家裁、つまり家庭裁判所が具体的に変わったのかと、いう事で、家裁通信簿というのを、関係する、家裁を活用した方達が出しております。その家裁通信簿によりますと、裁判所はほとんど変わってない、という意見が80%、つまり面会交流、特に面会交流について、前向きに受け止めてくれていない、という事でございます。

3点申し上げます。

裁判所関係者が、親子交流の断絶期間の影響度に関して、無理解で他人事だ、と。

2点目は、監護者の主張する対応に終始するばかりで、面会開始まで非常に時間を有する。

されに3点目ですけど、裁判所が勝手に作り上げた相場観で、月一回の最小面会に落とし込まれる。

という、この3つの理由で、裁判所が変わっていない、という事を訴えておられます。

そして、さらに家庭裁判所の調査官は、親子再統合、仕事してくれていると感じているかどうかという質問には、たった9%しか感じていると答えておりません。

つまり、2011年のあの民法改正は、なんだったのかという事が、大変関係者の間に疑問がもたれている訳でございます。

これについて、家庭裁判所どの様に、特に裁判の関係お考えでしょうか、見解をお願い致します。

議長:

最高裁手島家庭局長

手島家庭局長:

お答え申し上げます。

議員ご指摘の様なご意見がある事については承知をしております。

家庭裁判所におきましては、民法766条1項の主旨を踏まえ、子の利益を最も優先して適切な面会交流の取り決めを行う事が重要である、との認識の下で、個々の事案の実情を踏まえまして手続きの早期の段階から同居親の理解を促すとともに、自主的な取り決めがされるよう働きかけを行っているものと承知しております。

えー、今後とも子の利益に叶う面会交流の取り決めが実現される様、最高裁判所としましても、裁判官、家庭裁判所調査官等が参加する各種協議会、研究会等の場合、等の場合におきまして、面会交流事件の審理のあり方などについて、さらに議論を深めるなど、必要な支援を行ってまいります。

議長:

嘉田由紀子君

嘉田議員:

はい、裁判所の現場の実情、しっかりと調べて頂いて、そして、当事者が満足できるような、そういう方向にもっていって頂きたいと思います。

その為にも、共同親権という大きな枠組みの変更が必要だと思いますけれども、この面会交流に関する取り決めを、どう実行性を確保していくのか、という所で、より具体的な方向、法務省さんの方でお願いできますか。

議長:小出民事局長

小出民事局長:

えー、お答え申し上げます。あの、面会交流の取り決めの実効性というご質問でございますが、あのー面会交流に関する取り決めが公正証書によってされ、または調停でされている場合に、子を監護している者が面会交流に協力せず、えー、取り決め内容を実現する事が出来ない時は、あー、子を監護していない物は、えー、面会交流について強制執行の申し立てをする事が出来る訳でございます。

もっともこの面会交流を求めて強制執行の申し立てをしたにも関わらず、えー、強制執行が奏功しなかったなどの理由で実際に子供と会う事が出来ない方がいらっしゃる事も承知しております。

また子供を実際に監護している親の家に、えー、面会交流について協力的になれない方の中には、面会交流そのものを拒むわけではないものの、第三者の支援を得て面会交流を実施したいと考えている方がいるという指摘もございます。

あのー、これまで申し上げて来た通り、あの、家族法研究会では父母の離婚後の子供の養育のあり方について議論がされておりますが、その中では、あの、面会交流の促進も論点として取り上げられるものと承知しておりまして、その中でもいま申し上げました、面会交流を支援する団体との連携の在り方等についても議論の対象になりうるものと考えております。

あの、法務省としても、この家族法研究会における議論にしっかり参画して参りたいと考えております。

議長:

嘉田由紀子君

嘉田議員:

今日、お手紙を頂いたんですけれども、このあいだ、11月の26日に共同親権運動をしてらっしゃる方達が訴訟を起こしたと、いう事をここで取り上げさせて頂きましたけれども、千葉県の78歳のおばあちゃん、祖母ですけれども、息子の子供別居して、そして、家裁で6回審判したけれども、結局、面会交流月1というその相場観、そして、母親の方に監護権という事で、ほとんど実態を聞いてもらえずに、もう、決まったルートで審判をもらったと、いう事で、たいへん不安に思っておられます。というのは、母と子の関係があまりよくない、というような事を、心配をしてられるんですけども、例えばこういう風に今、国民の皆さんの間でも、ほんとうに当事者が沢山おられるという事で、ぜひ裁判所の方も次の一歩を踏み出して頂けたらと思います。

そして、4点目の質問ですけれども、具体的にこの共同養育支援を進めていくには、離婚届を取りに来るのは市町村の役場ですね。ですから、市町村の役場が、その時にどれだけ、いわば共同養育なり、あるいは面会交流の事を広げていけるのかという事で、このあたり自治体との協力関係どうなっているでしょうか。よろしくご見解をお願いします。

小出民事局長:

えー、お答えいたします。あのー、委員ご指摘の通り、あのー、未成年者の父母が離婚する際にですね、面会交流や養育費の分担と、子供の監護について、取り決めをする事の重要性、これを父母に周知する為には、あー、離婚届に関する業務を担当しており、実際に当事者の方と接する地方自治体との連携、これが重要であると考えております。

法務省では、平成28年10月から、あー、養育費面会交流の重要性、及び基本的な法的知識の解説や、実際に取り決めをする際に参考となる合意書のひな型、及び、記入例などを掲載したパンフレットを作成いたしまして、えー、全国の市区町村において、離婚届の用紙と同時に配布してもらっております。

えー、法務省から平成30年度に全国の市区町村に配布したパンフレットの部数は45万枚部になっております。あの、法務省としては引き続き関係省庁や地方自治体とも連携して、父母が離婚する際に、子供の養育について取り決めをする事の重要性について周知を進めてまいりたいと考えております。

議長:

嘉田由紀子君

嘉田議員:

ありがとうございます。離婚が毎年、今、21万組とかいう数字でございますので、45万部毎年広げて頂いているという事は、かなり必要な人たちに届きつつあると思います。

そのパンフレット見せて頂きましたけれど、今の段階で言える事をキチンとまとめて頂いていると思います。

ただ、まだまだ単独親権の中でのパンフレットでございますので、この後、より共同養育を前向きに進められるような形で、法的な改善をするところで、より一層、自治体、そして何よりも一番の当事者の親御さんたちに届く様に、今後、法律改正をもっていって頂けたらと思っております。私の方、これで終わらして頂きます。

子どもの権利条約9条を守る会

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